リリース文とは
リリース文とは、新聞社や出版社などのメディアに、新製品や新サービス、リニューアルなどの情報を伝え、記事として取り上げてもらうことを目的とする文章です。うまくいけばタダでメディアに掲載され、大きな露出ができるとともに、それ自体が実績にもなるリリース文の配信は、ぜひチャンレンジしたい取り組みです。
リリース文作成時のポイント
編集者目線で書く
リリース文は、編集者が扱いたくなる内容を考えて書くようにします。たとえ良い内容でも、記事として見栄えがしなければ採用されません。リリース文中には、新しい技術やそれによる影響など、記事になる内容を考えて明示します。インパクトが弱い場合は、サービスをリリースした背景や思いなどを加え、記事として扱いやすく、伝える価値があると判断してもらえる要素を提供しましょう。
また、専門用語は極力使わないようにします。使う場合は注釈などをつけ、しっかりと解説しましょう。
必要情報を入れる
「リリース日」と「発信元」、「会社概要」や「問い合わせ先」の情報を忘れる人がいるので注意が必要です。問い合わせ先はメールアドレスだけでなく、電話番号やFAX番号、住所などの複数の連絡先を記載し、問い合わせがあった際に適切に対応できるよう、担当者の名前も明記しましょう。
ニュース性を明確にする
メディアは、読者に伝える価値があると判断したときのみリリース文を採用してくれます。そのため、「価値がある」と思われるニュース性を明確にし、しっかりと盛り込むことがリリース文作成の第一歩です。メールの件名、本文のタイトル、本文の前におくリード文でこのニュース性をしっかりとアピールしなければ、メールを開封してもらうことも、本文を読んでもらうこともかないません。
ニュースから裏づけへ
始めにニュース性を伝えたら、次に裏づけとなるデータを掲載します。製品やサービスの概要や実績、開発やリニューアルの背景を伝え、対象行為の影響力や意義を裏づけます。編集者は、ここに掲載されている内容に納得できるか否かで、記事にできるかどうかを判断するので、具体的にわかりやすく書くように心がけましょう。
客観的な文章にする
できるだけ大げさな表現や誘い文句をなくし、客観的な情報とそれを裏づけるデータや事実で構成しましょう。広告枠をしっかりと設け、それを支えるコンテンツとして各種の記事を提供している新聞や雑誌などのメディアは、記事でまで宣伝内容を提供するつもりはありません。いくらメディアを宣伝に使いたくても、宣伝臭のする文章を作成すると採用してもらえません。
分量にも注意する
分量は多くなりすぎないようにし、A4用紙1枚に収まる程度にします。編集者のもとには、1日に何百通ものリリース文が届くので、あまりに文章が長いと、すべて読んでもらえない可能性が高くなります。タイトルやリード文などリリース文の前のほうで伝えたい内容を伝えるのはもちろん、全体を読んでもらえるよう、極力ムダを省き、簡潔な内容にしましょう。
タイミングも大切
発表してから時間の経った内容を送っても、扱われる可能性は非常に低くなります。また、メディアとしても、情報を拡充し、より大々的に扱うために取材の時間が必要です。製品やサービスを発表する際にはリリース文も用意しておき、発表日より少し前にリリース文を送ると、採用される可能性が高まります。ただし、発表前に競合に製品やサービスの仕様を知られたくない場合は、発表日と同時にリリース文を送りましょう。
リリース文は掲載したくなる情報が必須
メディアは広告枠としてリリース文を採用するわけではないので、価値を認められる情報が必須となります。作成する際のポイントは以下の7点です。
編集者目線で書く 必要情報を入れる ニュース性を明確にする ニュースから裏づけへ 客観的な文章 分量にも注意 タイミングも大切