SEO対策から考える最適文字数

SEO対策の観点からは、文章量は800文字以上が良いとされています。一般的に、Webページはページごとのコンテンツが表示されるメイン領域と、メニューやコンテンツ一覧、コピーライトが表示される全ページ共通の領域で構成されます。メインのコンテンツ量が共通領域より十分に多くないと、ページごとの差が小さくなり、検索エンジンに複製ページからできているWebサイトと判断される可能性があるのです。

一方、あまり文章量が多くなりすぎると利用者も読むのが大変になり、結論まで読んでくれません。日本人の平均読書速度は1分間に600文字程度なので、ストレスを受けない3分ほどで読める1,800文字以内に調整し、コンテンツが長くなりすぎるようならテーマを細分化しましょう。

通常Webサイトは、ページごとのメインのコンテンツを表示する領域と、それ以外の全ページ共通の領域(ヘッダー、サイドバー、フッター)に分けられます。

ツールで簡単に文字数チェック

SEO対策でよく行う文字数のチェックでは、Microsoft Wordの「校閲」ツールにある「文字カウント」機能が活躍します。しかし、Wordは有料なので購入されていない方もいるでしょう。ここでは、Word以外の文字数チェックツールとして、無料で使えるサクラエディタを紹介します。

非常に便利なサクラエディタ

「サクラエディタ」は、無料の日本製テキストエディタです。Windows用のソフトのためMacでは利用できませんが、プロの現場でも多くの人が使う便利なソフトなので、使用方法を簡単に解説します(ダウンロード方法などはSec.65参照)。

①サクラエディタを起動し、文章を貼り付けてチェックしたい領域をドラッグ操作で選択すると、ウィンドウ左下に「○○chars」と文字数が表示されます。改行も2文字としてカウントされるので、改行がある場合は「改行数×2文字」分文字数を減らす必要があります。

全角文字と半角文字を区別してチェック

全角文字と半角文字を区別してカウントしたい場合は、<設定>→<文字カウント方法>をクリックします。設定を変更すると、全角文字は2bytes、半角文字は1bytes、改行は2bytesとカウントされるようになります。上の例では98bytesとカウントされます。ただし文字コードを変更すると、それぞれの文字のカウントのされ方が変わってしまうので、この方法で文字数をチェックする場合は、文字コードは初期設定のまま「S JIS」にしておきましょう。

実践:誘導文の執筆

作成したあらすじに、「不動産会社の中堅の担当者」のキャラクターで、文末表記は「○○です。」「○○ます。」、数字は漢数字表記、英数表記は半角で統一して肉づけ作業を行います。ただし紙面の都合上、文章量は300文字~400文字とします。

A不動産の誘導文

まず、人気の条件の物件を扱う大規模A不動産への誘導文から作成します。

起:新生活を快適に過ごすために部屋選びは非常に重要

承:お部屋選びには、様々なこだわりの条件がある

転:では、快適な生活を送るために最も重要な条件は何か

結:それは騒音だ

肉づけをする前に、「承」のパートで登場する「様々なこだわりの条件」には実例が必要なので、Yahoo!知恵袋で情報を収集します。実際の作業では、オリジナリティと正確性を高めるために、書店などでしっかりと情報を収集しましょう。ここでは、P.67で参考にしたYahoo!知恵袋の回答で、上から2つ目の回答にある「駅近」「駐車場」「ペット可」、3つ目の回答にある「風呂とトイレは別」という4つの実例を利用することにします。

新生活を快適に過ごすには、生活の基盤となる部屋選びは非常に重要です。

毎日の通勤や通学を考えると駅から近いことも重要ですし、バストイレも外せません。車があれば駐車場も欲しいです。ペットを飼っている人は、ペットが飼うことができることも必須です。

では、快適な生活を送るために最も重要な、絶対外せない条件は何なのでしょうか?

駐車場は別に借りれば良いですし、バストイレも銭湯や共同のものを使うものも趣があって…なんて思えるかもしれませんが、騒音からは逃れられません。唯一のプライベート空間で、日頃の疲れを癒し快適な暮らしを送るためには、静かなことが最も大事な条件ではないでしょうか。(285文字)

文章的におかしなところや、文字数が少し足りないところもありますが、詳細の修正は編集の際に行うので、一旦はこれくらいで構いません。文章量は、サクラエディタで確認してみましょう。

B不動産の誘導文

同様に、多少の欠点はあるものの、特徴のある物件を扱う中小規模B不動産への誘導文を作成します。

起:1、2年で引越しを繰り返し、様々な街での暮らしを楽しむ人が増えている

承:便利なサービスの登場で引越しも楽だし、更新料を考えると損でもない

転:様々な街を楽しむなら、物件は最低限の条件を満たせば良いのではないか

結:騒音さえなければ問題ない

実は最近、1、2年で引越しを繰り返し、様々な街で暮らすことを楽しむ人が増えているのを知っていますか?かつては、1度住むと数年は住み続ける人が多かったのですが、様々なサービスの登場で引越しも楽に出来、更新料を考えると、敷金礼金の無い物件に引っ越せば、得な場合もあるのです。だから、駅や街を見て、気に入ったらあまり部屋の条件にはこだわらず、気楽に引っ越してみる、そんな人が増えているのかもしれません。

しかし、最低限おさえておかないと後悔する条件もあるので注意が必要です。

Yahoo!知恵袋に絶対に譲れないお部屋探しの条件という質問があり、その回答を見てみると駐車場があること、ペットを飼えること、バストイレがあることなど様々な条件がありましたが、その中で1番は、騒音でした。駐車場は別に借りれば良いですし、ペットに関しては飼っていない人には関係ありませんし、バストイレも銭湯や共同のものを使うのも趣があって…なんて思えるかもしれませんが、騒音からは逃げられません。騒音は日々の生活で大きなストレスになるので、それだけはおさえてきましょう。(467文字)

信頼され、成果を上げ続けるには?

「匿名」の世界であるWebは、多くの人が心のどこかに不安を抱えて利用しています。ですから、長期に渡り成果を上げ続けるには、いかに「信頼を得るか」が重要なポイントになります。簡単に実行できる効果の高い方法を挙げておくので、ぜひ実践してみましょう。

実在することを明示する

自分自身がいること、企業やショップがあることを明示することで「匿名性」を解消します。顔写真や名前、連絡先、企業やショップなら住所や過去の実績などを記載すると、「信頼」「安心」につながります。

第三者の意見を掲載する

いくら素晴らしいといい続けても、自分でいっているだけではなかなか信じてもらえません。利用者の声や第三者の意見も掲載しましょう。

マイナス要素も載せる

良いところばかりを挙げマイナス要素を伏せると、不信感を生みます。物事には良いこともあれば悪いこともあるのは当たり前のことです。勇気を持って適度にマイナス要素にも触れた上で、魅力を語るようにすることも大切です。

データをできるだけ掲載する

説明は感覚的な話ばかりではなく、実際の数値など客観的なデータで裏づけます。百聞は一見に如かずといいますが、実際のデータなしではなかなか説得力が増しません。できるだけ実際のデータを集めるようにしましょう。

目的を明記する

Webの世界では、リンクをクリックしたら画像とまったく異なるサイトに誘導されたり、コンテンツかと思ったら広告だったという体験を多くの人がしており、それを嫌っています。広告や購入に誘導するコンテンツは誤解されないよう目的がわかるようにしたほうが、大きな効果を生むことがあることを知っておきましょう。