「裏ワザ」時代の終焉

初期の検索エンジンが登場した1990年代半ば、SEO対策は非常に簡単に行えました。検索エンジンの評価基準には穴が多く、例えば、利用者には見えない形でWebコンテンツにキーワードをたくさん入れる程度の対策でも、大きな効果が得られたのです。

このような「検索エンジンをダマす」だけの対策は、簡単で大きな成果をもたらしたため「裏ワザ」として浸透し、SEO対策の登場以来、一般的な方法となってきました。

検索エンジンの存在価値をかけた「裏ワザ」との戦い

しかし、想像してみてください。カメラの選び方を知りたくて、「カメラ 選び方」とGoogleで検索したとき、カメラを売りつけるだけのWebサイトが上位に並んでいたら、Googleをまた利用しようと思うでしょうか。1度なら我慢するかもしれません。しかしそれが2度、3度と続いたら、もうGoogleを使うことはないでしょう。

検索エンジンの価値は、無数にあるWebサイトの中から最適なWebサイトを選び、利用者が望む情報を提示することにあり、それができなければ価値を失います。ですから、自分達をだまし、存在価値を危うくする「裏ワザ」を撲滅することは、検索エンジンにとって生き残りをかけた戦いであり、最重要課題なのです。

技術の進歩と「裏ワザ」の撲滅

技術の進歩とともにさまざまなサイト評価基準の変更が行われ、現在、「裏ワザ」は急速に通用しなくなってきています。そしてこれからも、IT技術はものすごいスピードで進歩し、検索エンジンは存在価値をかけて「裏ワザ」対策を続けていきます。いずれ、今通用している数少ない「裏ワザ」も通用しなくなるでしょう。SEO対策で人気を博した「裏ワザ」の時代は、まさに終焉を迎えようとしているのです。

「質」時代の到来

「裏ワザ」が通用しないなら、どうしたらよいのでしょうか?それは、本質に立ち戻り、「検索エンジンのあるべき姿」を考え、検索エンジンの進む未来に沿った対策をすべきです。それが、もっとも有効で長い間効果を発揮する対策になります。そして、まだ「裏ワザ」に頼ろうとしている人が多い今なら、より大きな効果も期待できます。

SEO対策の「本質」とは?

SEO対策とは、検索エンジン(Search Engine)のルールに最適化(Optimization)したWebサイトを作ることです。検索エンジンの求める「独自性、価値、または魅力のあるサイト」を作ることこそが「最適化」であり、「裏ワザ」により検索エンジンをだますことは「最適化」ではありません。「裏ワザ」はいつか見抜かれますし、見抜けなければ検索エンジンに未来はないので、対策する必要もありません。

「本質」でないことは、いつか通用しなくなります。そして、それがSEO対策では、「今」起きています。本書は、そのような状況下でもっとも有効であるオリジナリティのある「質」の高いコンテンツを、専門的な技術や豊富な経験なしに作成できる方法論を提供するための本です。

これからのSEO対策で勝ち続けるには、本質に沿ったコンテンツが必要です。

「裏ワザ」の時代から「質」の時代へ

小手先のテクニックが通用しなくなってきた今だからこそ、本質を見極めることが大切です。本質に沿った対策こそ、もっとも有効で長い間効果を発揮します。