検索結果から競合チェック

どんなに検索件数が多くテーマに将来性があっても、競合サイトが強すぎたらなかなか成果は出せません。テーマとキーワード選択の最後に、競合をチェックしましょう。

競合のチェック

競合のチェックでは、Googleの「PageRank」を参考にします。PageRankとはGoogleが設定するWebページの重要度を示す指標の1つで、さまざまなツールによって確認できますが、本書ではGoogleツールバーを利用する方法を紹介します。なお、Googleツールバーのインストール方法は、第8章Sec.73を参考にしてください。

作業を楽にする競合チェックツール

競合サイトのチェックで便利なのが、ファンキーライバル[FunkeyRival](https://funmaker.jp/seo/funkeyrival)です。次に紹介する指標に、競合サイトのページ数や被リンク数、キーワード出現率なども加えて算出された競合度が、複数キーワードで同時にチェックできます。

Googleツールバーが利用できるようになったら、Googleで対象のキーワードを検索し、上位20サイト(2ページ分)に関して以下の数式で出したPageRankを用いて各項目をチェックします。そして、加点項目と減点項目の合計点が6点以上の場合は、そのテーマは競合が強いと判断し、再度候補を選びなおします。

利用するPageRank(R)=r×(n+a)/2n
r:表示されるPageRank n:調べたキーワード数 a:タイトル内のキーワード数• 加点項目+2点×チェック数
☐上位1〜5位:PageRank3以上のサイトが3サイト以上
☐上位1〜10位:PageRank2以上のサイトが5サイト以上
☐上位1〜10位:個人ブログやQ&A系のサイトが3サイト以下
☐上位1〜20位:PageRank0 もしくはないサイトが4サイト以下
☐上位1〜20位:大企業のサイトが10サイト以上• 減点項目−1点×チェック数
☐上位1〜20位:PageRank1以下のサイトが10サイト以上
☐上位1〜20位:個人が作成しているブログが3サイト以上
☐上位1〜20位:Q&A系のサイトが3サイト以上
☐上位1〜20位:同一サイトの異なるページが複数表示されている

実践:競合のチェック

では実際に、Googleで「一人暮らし 部屋探し」と検索し、競合のチェック項目をそれぞれ確認してみましょう。ここで確認するキーワード「一人暮らし 部屋探し」には、「一人暮らし」「部屋」「探し」と3つの単語があるため、nは3となります。

• ■加点項目+2点×4項目=+8点
☑上位1〜5位:PageRank3以上のサイトが3サイト以上
→3が3サイト、2が2サイト
☑上位1〜10位:PageRank2以上のサイトが5サイト以上
→3が4サイト、2が5サイト、0が1サイト
☑上位1〜10位:個人ブログやQ&A系のサイトが3サイト以下
→ 個人ブログは2サイト、Q&A系のサイトは1サイト
☑上位1〜20位:PageRank0もしくはないサイトが4サイト以下
→ 0が3サイト、ランク外は0サイト
☐上位1〜20位:大企業のサイトが10サイト以上
→ 大企業サイトは9サイト

• 減点項目 − 1点×3項目= −3点
☐上位1〜20位:PageRank1以下のサイトが10サイト以上
→ 1が1サイト、0が3サイト、ランク外が0サイト
☑上位1〜20位:個人が作成しているブログが3サイト以上
→ 個人ブログは4サイト
☑上位1〜20位:Q&A系のサイトが3サイト以上
→ Q&A系のサイトは3サイト
☑上位1〜20位:同一サイトの異なるページが複数表示されている
→ 10位と19位、13位と14位が同一サイトの異なるページ

「一人暮らし 部屋探し」の加点項目と減点項目を合計すると5点となるので、執筆の時点では、競合がある程度強いキーワードではありますが、変更が必要なほどではありません。ですから、今回は、この「一人暮らし 部屋探し」をキーワードとしてコンテンツの作成を進めることにしましょう。
ただし、このチェック方法は簡易的なものであり、競合サイトのページ数や被リンク数、そして対象ページのキーワード出現率なども加味しなければ正確な値は出ません。今回の手法で出せる値は、あくまで参考値であることを覚えておいてください。

テーマ選定では競合チェックも忘れずに

ニーズと将来性があるテーマで、アクション率が高いキーワードを利用しても競合が強いと成果は出ません。テーマ選定時は、競合のチェックも大切です。

反映時に注意!キーワードの完全一致と不完全一致

完全一致と不完全一致

まず「部屋」「探し」を反映した、下の2つの文章を見て下さい。

  1. 快適な一人暮らしには、生活の基盤となる部屋探しは非常に重要です。
  2. 駅や街を重視して探し、気に入ったらあまり部屋の条件にはこだわらず、気楽に引っ越す人が増えているのかもしれません。

「部屋探し」を「部屋」と「探し」という2つのキーワードと考えるなら、1と2はどちらも変わりません。しかし、一連のキーワード「部屋探し」として見た場合、2は「部屋」と「探し」にキーワードが分割されているため、完全に一致している1よりSEO対策の効果が弱まってしまいます。

対策すべきキーワード

実践で強化する「一人暮らし 部屋探し」というキーワードの検索件数をキーワードツールで確認すると、以下のデータが得られます。

「部屋探し」の検索件数もかなり多く、「部屋探し」は一連のキーワードとして狙うべきことがわかります。しかし、文章の流れがおかしくなる場合は、完全一致にこだわりすぎず、分割して入れても構いません。本書の実践では2つの文章を作成するので、片方では「部屋探し」に完全一致させた方法を、もう片方では分割も利用した方法を紹介し、2つの方法を確認できるようにします。